最近では業種にもよるようですが「仕事は目で見て盗め!」と言う人は減ってきたように感じます。
その代わりマニュアルや研修制度が拡充され誰でもどんな人でも教えやすく、覚えやすいという体制が広まってきています。
人に何かを教える場合マニュアルというのはとても大切な役割があり大きな組織であればあるほど統一感が求められる現代ではもはや必須と感じざるを得ないほどです。
しかしその弊害かはたまたはじめからそうなのかはわかりませんが目で見て盗むということが苦手な人も増えてきました。
我々は子供の頃からありとあらゆる目でみたことを自分で実際にやってみて試行錯誤しながら色々な事を覚えてきました。
その重要性をもう一度思い出さなければいけないのかもしれません。
目次
目で見て盗むとはどういうことか
最近では「目で見て盗め!」はもう古いとまで言われていますがこれはあくまで教える側の話です。
教えられる側にはまだまだ「目で見て盗む」べきものはたくさんあるはずです。
どんなに完璧なマニュアルがあったとしても、その場その場の臨機応変な対応やマニュアルで会得しづらい“コツ”のようなものは
自分で編み出すか目で見て人から盗むしかありません。
目で見て盗むというのはただ、単純にマネをするということだけではなくその本質を見抜き、実際にやってみて理解することだと私は考えます。
どんなことでもそうですが見聞きするだけでは自分のものにはなりません。
よく考え実際にやってみることでより理解が深まりそこで初めて自分なりのコツとして定着するのです。
目で見て盗む時に意識するべき3つのポイント
目で見て盗むを実践してみるとわかりますがこれは意外と集中力を要します。
覚えたり理解したりするためにはよく見る必要があるためずっとその状態を維持することはとても難しいのです。
そこで、いざと言う時に目で見て盗むの効果を最大限に引き出せるよう意識するべきポイントを3つにわけて考えてみました。
ポイント1 マニュアルにはないその場の対応を盗む
最近ではどんな仕事にも一定のマニュアルのようなものがあり、それを見たり覚えたりするだけである程度の仕事をこなせるようになります。
当然の話ではありますがマニュアルにあることをわざわざ聞いたり人がやっているのを見て覚えるという必要はありません。
言葉で聞くと「当たり前だ」と思ってもいざその場面に直面するとこれが出来ない人も多いのです。
実際に仕事をするときにそこで必死に集中力をつかい疲れてしまうくらいなら、マニュアルには載っていない暗黙の部分やそれぞれのコツをしっかり学ぶことの方がよほど大切です。
とくにその仕事や状況特有のコツというものはその場でないと覚えられないものが多く、誰が見ても一定の情報が得られるように出来てい
マニュアルにはそういったイレギュラーな対応までは網羅されていないものです。
新人の頃や初めての現場にいくと色々なことにアンテナを張りすぎて疲れてしまうという人は、これを意識することで効率よく仕事を覚えることができます。
マニュアルだけでは掴みきれない“流れ”や“コツ”などその場で覚えるべきことを意識してそこに集中すると効率よく覚えられる
ポイント2 “やり方”ではなく“考え方”を盗む
何かをするときのコツというのは少なからずその人自身の感覚や主観が入るものです。
よく考えると万人に共通するコツがあればそれはとっくにマニュアルに載っているはずですし、そもそも自分に当てはまるとは限りません。
そこで時間や状況が許すのであれば目だけで見て盗むのではなく見た後に質問するようにしましょう
「なぜそうするのか」ということを聞けばその本質が見えてくることがあります。
この本質こそが大切なことであり、それを実行する手段というのはひとつだけとは限りません。
本質が理解できれば一見自分には当てはまらないコツや実践できそうにないことも、自分なりにアレンジしてより効率の良いコツとして定着させることができるのです。
まずは本質を見抜くことそれができない場合は恥ずかしがらずに素直に聞いてみましょう
ポイント3 まずは自分に近い人から盗む
常に少数でする仕事もあれば多数の人と一緒にする仕事もあります。
その時後輩、同僚、上司など盗むべき相手というのはたくさんいますがどうしても目がいくのは“一番仕事が出来る人”です。
その人のスキルが自分に近いのであればそれでもいいですが、その人との間にスキルや考え方の差がある場合は少し注意が必要です。
多くの場合仕事ができる人というのは色々な経験をしておりその経験から自分なりのコツを生み出しています。
そのコツは万人に共通するものもあれば、やはりスキルが必要になるものもあり自分にそれなりの経験値がないと逆効果になるようなものもあるのです。
それがわからずに遠い憧れの存在を形だけでマネしても効果は薄く、場合によっては効率よくやっているはずが「手を抜くな」と言われてしまうこともあります。
自分に経験やスキルが足りない場合はまず身近な同僚など自分と同じくらいのスキルを持ち合わせている人の仕事を目で見て盗むことからはじめましょう。
「同僚や後輩から仕事の仕方を盗むなんてかっこ悪い」などと思っている人もいると思いますが、その発想は後に悪影響しか及ぼさないのでそんなちっぽけなプライドは今すぐ捨てるべきです。
学ぶということは誰からでも可能であり、相手が年下であっても後輩であってもそんなことは関係ないのです。
まずは自分に似たスキルの人から目で見て盗めるだけの全てを盗み少しずつより出来る人を追いかけるようにすると、いつの間にか追いついたり追い抜いたりできるのです。
この記事のまとめ
いかがだったでしょうか?
目で見て盗むということはやってみると意外と難しく失敗するのをおそれ目で見ただけで済ます人も多くいると思います。
しかし失敗をおそれる必要はありません。
私たちは今までたくさん失敗しそれがゆえに学習し対策を練って生きてきたのです。
失敗することが無くなってしまえばその先の成長というのは非常に緩やかになってしまいます。
人や組織が成長する為には失敗が必要不可欠であり、まずは失敗をおそれず何でもやってみてその中で自分なりのコツを編み出し、
それをまた次の人に教えてあげればいいのです。
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