BGMが与える印象とその影響とは?

前回は「色」の話をしましたので、今回は「音」のお話をしましょう。

皆さまは何かの作業をする時にBGMはかけていますか?

音楽には間違いなく「目に見えない力」があり、これが「わかっている」のと「わかっていない」のとでは、生産性や結果に違いが生まれます。

今日はそんな不思議な力をもつBGMについてまとめてみました。

2つのBGM

BGMにはお店のように「その空間にいるすべての人のためのもの」と、自分ひとりで作業をする際の「自分用のもの」があります。

どちらも同じBGMと言えますが、その目的はことなり、かけるべき音楽も多少変わってくるのではないでしょうか?

そこで今回はこの2つのBGMを分けて話を進めていきたい思います。

お店のBGM

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お店と言っても色々な「お店」がありますが、今や無音の店というのは逆に珍しく、コンビニから飲食店、服屋までありとあらゆるお店でBGMが利用されています。

音楽が人に与える影響というのは凄まじく、あなたが「買う気はなかったのに買っちゃった」という経験があれば、それはもしかするとBGMによるものだったかもしれません。

会社によってはこのBGM戦略に非常に力を入れているところもあり、「お客」の心理をうまく誘導するためのひとつの手段として利用されています。

BGMによる効果とは?

BGMにはありとあらゆる曲が利用されていますが、例えばあるお店では「曲のテンポ」によって来店したお客様の「滞在時間」をコントロールしているというところもあるようです。

お察しの方も多いと思いますが、BGMのテンポがアップテンポになればなるほど「回転率」があがります。

そこで、昼時の飲食店のように「どんどん回転させたい」ような場面ではアップテンポなBGMを、反対によく吟味しながら納得のいくものを購入して欲しいインテリアや家具などを販売しているお店ではスローテンポなBGMを選ぶと良いということです。

たしかに、いい雰囲気のカフェで「ゆっくり読書でも….」という時に、運動会でお馴染み「オッフェンバックの天国と地獄」なんてBGMがかかったら、駆け足で店を後にすること間違い無しです。

ちなみに..
アップテンポのBGMには、回転を早めるだけでなく、購買意欲を高める効果もあるようなので「バーゲン」なんかにはまさにうってつけのBGMだと言えます。

冷静に考えると、滞在時間が変わるということは、必然的に客単価にも影響があり、「たかがBGM」と侮ってはいられませんね。

 

そして、BGMをうまく利用しているのは、何も「販売業」だけではありません。

例えば「病院」「歯医者」に行った時にオルゴールの非常にゆったりしたBGMが流れているのを耳にしたことがありませんか?

これは、オルゴールによる鎮静効果やリラックス効果によって、患者の精神的な苦痛を和らげる狙いがあります。

たしかにオルゴールって聴いているだけでなんだか落ち着いて、眠くなってきますよね。

一説には「血圧が下がる」とまで言われているオルゴールですが、今では「オルゴール療法」なるものも存在するようで、その力は本物だということなのでしょう。

自分の為のBGM

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皆さまの中にも、通勤時間や勉強するときなどに音楽は欠かせないと感じている方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?

しかし、もしあなたが仕事や勉強に集中したいがために音楽を聴いているのであれば、もしかしたらそれは逆効果になっている可能性があります。

「BGM」と「集中力・記憶力」の関係

仕事や勉強中のBGMと言えば、「好きな音楽をかける派」「歌詞のない音楽をかける派」の方がいらっしゃると思います。

しかし、実際には音楽を聴きながらの仕事や勉強というのは、「思考」や「記憶」にあまり良い影響は与えてくれないようです。

とくに歌詞のある普通の曲をBGMとしてかけていると、集中している時にふと音楽が耳に入り、そちらに集中力を持っていかれることが多々あります。

これは「歌詞のない音楽」であっても程度の問題であり、少なからず音楽を聴く方に頭の一部を使ってしまっているので、音楽を聴きながらの仕事は生産性が落ちてしまいます。

しかし、これが「単純作業」であれば話がかわります。

やり慣れた「単純作業」というのは、退屈でやる気がおきませんが、音楽を聴きながら作業することで、その生産性をあげることがそうです。

ちなみに、「思考」や「記憶」を要する作業をする場合には、やる気スイッチとして音楽を取り入れる方法があります。

やり方はとても単純で、「作業をする前」に自分の好きな曲を聴いて「高める」という方法です。

確かに好きな曲を聴くとテンションが上がりますし、これならば作業中にBGMをかけているわけではないので、集中を邪魔されることもありません。

「いまいち集中できない」とお悩みの方は一度試してみてはいかがでしょうか?

この記事のまとめ

今回の記事を書くために、色々調べていたところ、服屋の前を通りかかった時の爆音で流れているアップテンポな音楽は「店員さんの趣味」ではなく「戦略」だと知り、なんだかしてやられた感があって複雑な心境になりました。

もちろん「店員さんの趣味」で選曲していることも多々あるでしょうが、それに紛れて強かに戦乱を練っている経営者の方には脱帽です。

 

こうして「音」や前回の記事にあった「色」による戦略を知ると、本当に世の中というのは、「知ってるもの勝ち」なんだなぁとつくづく実感し自分なんて本当にまだまだだということを思い知らされました。

こういった心理的なトリックというのは、他にもたくさんありそうなので、また機会があれば記事にしたいと思います。

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